「ラスト・デイズ」の評価と感想(ネタバレ)

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SF好きにはオススメ

映画サイトであまり評価高くないですが、自分はM・ナイト・シャマランの作品とかSFものが好きなこともあってか、わりと楽しめました。

あらすじ

世界規模で極度の広場恐怖症が流行し、屋外へ出ることに恐怖心を抱いた人々は絶対に外出せず、外の世界に対する順応性を失ってしまう。バルセロナではマテオもオフィスから外に出ることが不可能だったものの、出産間近の妻の身が心配でならない。やむなく自分をクビにしようとしていた人事アドバイザー、エリックに協力を求め、さまざまな試練に遭いながら妻を捜し回り……。

https://www.cinematoday.jp/movie/T0018154

評価がわかれる

世界の終わりや人類絶滅を描いた作品ですが、少し変わっているのは、何故か外に出られないという謎の現象だけが起きるということ。

最後まで原因は明らかにならないので、途中の現象についても、練りに練った上でのことか、それとも単に考察が浅いのかよくわからなかいというスッキリしないところがあります。なのであまり評価が上がらないのかも知れません。

最初は、会社を休む人や急に倒れてそのまま亡くなる人が出始め、じわじわ広まっていきます。何かおかしいと気付くものの原因もわからず対策もできないままでテレビも交通機関もストップ。何もわからないまま建物に閉じこもりやがては電気も止まってしまう。

暴力や食料の奪い合いも起きますが、行方がわからない妻(パートナー?)の行方を追って下水を伝い街を彷徨う。

どうして外に出られないのかを考察

主人公の隣人である不気味なおじさんや、会社で最初に無くなったおじさん。どちらも原因はわからないが怖くて外に出られないという状態になった。

そして外に出ると心臓発作を起こして亡くなった。少しすると主人公も外に出た途端、急に苦しくなって建物に逃げ込んだ。

多くの人が同じ時期に同じ状態になり、世界に広がっていった。車の中にいても外にいたのと同じように亡くなった。

しかし鳥や動物は普通に外を出歩いているし、この現象が起こったあとに生まれた子供達はラストで外に旅立って行きます。

ということで自分の考察としては、電磁波などが影響して発症した恐怖症や強い自己暗示のようなものだろうと思いました。しかし暗示のようなものであれば影響のない人が一定数は必ずいるはず。そんな人は登場しないので、違います。

ただ、主人公は途中マンホールのすぐ下にまで行っていたり、ガラスの割れた窓の前に立っていたりしても影響がないようです。そして10mくらいなら外を歩いても生き延びます。

そもそも「外」って何なのか。空気でも光でもないなら何がどうなれば外に出たということになるのか。

「外」が何かというと、人間の認識です。自分は今外に出たぞと。つまり外に出たという脳への信号がトリガーになって発症するウイルス、ということなのではないでしょうか。

そう、恐らくそういうことです。どこかの遺伝子操作か何かで新種のウイルスが誕生し、人間の脳に寄生し伝染。そのウイルスは人間が外に出たときに反応する脳の信号を受けて殺人物質をばら撒き心臓麻痺を起こさせる、恐怖症を強制的に発症させるようなウイルスだった。

主人公の子供はそのウイルスへの耐性を持って生まれたので、外に出ても平気だった。はい、一応筋が通ったと思います。

あれ?と思ったところ

ついつい考えたくなるので考えてみます。

まず最初、主人公のビルの人達。そもそも皆、ガラス1枚隔てていれば無事だったわけです。というかガラス割れても無事でした。つまり屋根があれば行けるんじゃないかと思っても良いはずです。ならわざわざ3ヶ月もかけて地下鉄までトンネル掘るより、道路のマンホールまでアーケードみたいなもの作れば行けたんでは?よっぽど楽だし。

あと、スーパーでは食糧難で暴動起こってましたが、他は何とかやりくりできているよう。外に出れない状況で3ヶ月の食糧をいったいどうやって確保していたのか。というか絶対無理でしょう。夏場になって雨が降らなくなったら水も手に入らないのに。ラストでもミニトマトとか育ててましたが、あんなんで家族3人生きていけるわけがない。自分なら絶対途中で餓死します。

あと、ナタリア?奥さんの友達への態度が酷すぎる。外に出てみろ!っておかしいだろう。目の前の障害物をどけて助けようという気が全然無いのはどうにも不自然。

まとめ

スペイン作品は恐らく初めて観ましたが、フランスと何となく雰囲気が似ている気がしました。アメリカの作品であればとっくに相手を殺しているところでも立ち止まって、極限の状況に陥っても理性を保って人間らしく生きようとするところは通じるものがあると思います。

ただやはりストーリーやシーンを意識したであろう話の流れが気になってしまいました。もう少し深い考察があればもっと良い作品になっように思います。

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