女性目線のスパイ映画
いつも映画は予備知識ほぼゼロで観ています。観終わってから監督が『レオン』『フィフス・エレメント』『ニキータ』などのリュック・ベッソンと知り、女性目線の映画であったのが納得できました。
散々な生活をしていたところKGBに見初められ、殺し屋として育成された諜報員アナの物語。
あらすじ
1990年、ソ連の諜報(ちょうほう)機関KGBで国家にとって危険な人物を抹殺するため育成された殺し屋のアナ(サッシャ・ルス)は、モデル、コールガールなど複数の顔を使い分け明晰(めいせき)な頭脳と抜群の身体能力を駆使し、腕利きの暗殺者に成長する。あるとき、CIAのわなにはめられたアナは、捜査官のレナード(キリアン・マーフィ)から信じがたい取引を迫られる。
https://www.cinematoday.jp/movie/T0025069
アクションはちょっと苦しい
1年の訓練を積んだとはいえ、最初の任務で挑んだマフィア(?)との戦い。女性1人対手練40人。攻撃を避け続けるならともかく、銃や打撃などの体技を使いつつ全員と渡り合う。
壮大な『殺陣』だと思って見れば良いのだけど、うーんどうもイマイチ。
あれはマッチョなタフガイの戦い方で、女性の戦い方ではない。最後は巨漢のおじさんに抑え込まれながらも、フォークで何度も刺して辛くも勝利…。流石に違和感があって気持ちが冷めてしまう。
見所は処世と駆け引き
男性には難しいであろうアナの処世術が見所だと思う。恐らく男性スパイが同じことをしたとすると、小説のように嘘っぽく見えてしまう。
しかしアレクセイもCIAのレナードも、アナの嘘を見抜けず信じ切っていた、というのは十分あり得ると思わされる。自分が育てた、自分が嘘を暴いた、という自信から疑うことをしなかったのであろう。
オルガだけは見破っていたというのが面白い。リュック・ベッソンも、女性には敵わないと思っているのだろうか。
日本人の見られ方
ほんの少しですが、日本人が出てきます。アナが旅先からアレクセイに電話をするシーン。
この電話は安全な回線かと聞かれ、アナは『親切な日本人に借りた』と答える。平和な国の親切な日本人の描写。これは良いようにも悪いようにもとれる。
綺麗な女性たち
美しい女優さんも見所。主演のサッシャ・ルスはミラ・ジョヴォヴィッチのように、ファッションモデルもこなす美人女優。
同じモデル事務所のモデルでアナのガールフレンドを演じたレラ・アボヴァもファッションモデル兼女優のようでとても綺麗。
ヨーロッパの綺麗な女性が見られというのは、映画における大事なポイント。
まとめ
リュック・ベッソン監督は綺麗で強い女性をメインに据えた映画が多い印象。未だスパイ=男性の印象ですが、ANNAのように女性をそこに据えるといったいどうなるかという映画の撮り方は面白いと思います。
アクションはもう少しリアルな方が私は好みでしたが、もちろん十分に質の高いアクション満載です。気になる方は是非一度視聴してみてください。
コメント